刺青を除去したいと考えるのは日本だけではなかった?海外の刺青除去事情

その時の勢いやカッコいいからという理由で刺青(タトゥー)を入れたものの、結婚や就職などで圧倒的に不利になることや「なんで入れたんだろう」という後悔から刺青を消したいと考える人は増加しています。 この傾向は刺青に対する社会的な偏見が強い日本独特のものだと思われがちですが、実はそうでもないようです。海外では刺青に対する偏見がほとんどないと思っている方も多いと思いますが、実はそうでもないようです。

私たち日本人が刺青と聞くと連想するのは、ヤクザなどアウトロー系の人たちです。しかし現在「タトゥー」とも呼ばれるような刺青のデザインを見ていると、ヤクザ映画に出てくるようなデザインとは少々違うことに気づきます。こうした刺青を入れている人の言い分として「刺青とタトゥーは違う」という声もあるほどです。 しかし、タトゥーだからといってOKとなるような社会ではありません。刺青であれタトゥーであれ、体に何らかの刺青が入っていることは社会的にとても大きな不利を被ります。 ここにはヤクザ系のイメージだけでなく、江戸時代など昔に罪人に対してそれを判別できるように刺青を入れた風習なども関わっているように思います。古くから日本人の頭の中には「刺青がある=普通の人ではない」という図式が成り立っているのかも知れません。

海外に目を向けてみると、欧米人など刺青がバッチリと入った状態を隠すこともなく堂々と振舞っている人の姿を想像するので、海外では刺青に対するイメージがそれほど悪くない、もしくは刺青の有無が人の評価に全く関係していないように見えます。 しかし、現実は少々事情が異なります。まず目を引くのは、刺青除去クリームの存在です。特にアメリカ製のものが多いですが、塗るだけで刺青を消すことができるという触れ込みの製品が海外ではあふれかえっています。医学的根拠に乏しいものも多いので決してススメできるものではありませんが、そんな声もどこ吹く風、海外には刺青をクリームで消したいと思っている人が無数にいることが分かります。 このことから分かるのは、海外だからと言って刺青を入れたことに全く後悔していないわけではなく、かなりの数の人が刺青を入れたことに後悔していることが想像できます。

海外でタトゥーを消したいと思う人が増えている理由として最も分かりやすいのは、「流行が去ったから」「今やカッコ良くないから」といったファッショントレンドのような背景です。 海外のスポーツ選手や有名人を中心にタトゥー(刺青)が流行し始めたのは、2000年前後だと言われています。意外に思われるかも知れませんが、それまでは海外とりわけ欧米といえども刺青を入れている人はそれほど多くはなかったのです。そこから20年近くが経ち、そのトレンドが変わってしまったというのが実際のところのようで、日本のように白い目で見られることはなくても「デザインに古さを感じる」という人や「刺青自体がカッコ悪い」という理由で除去治療を受ける人も多くなっているそうです。 ファッションアイテムのひとつとして刺青を入れたものの、他の服や小物のように物を変えるだけで流行に合わせることもできず、一度入れたらそのデザインと一生付き合わなければならないというのも、刺青離れの原因と考えられています。

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