そもそも肝斑って何?自分の顔にあるのは肝斑?という方へ
肝斑(かんぱん)という言葉はご存知の方は多いと思いますが、顔のシミの中でどんなシミのことを肝斑というのかまではあまり知られていないと言いますか、諸説入り乱れているようなイメージがあります。 肝斑とは顔の中でもほほの辺りに左右対称で表れるシミのことで、他のシミと比べると目の下に広がるように出てくるため、どうしても顔の印象が暗くなったり年齢を感じさせるところが厄介です。
一口に肝斑と言っても、その形状や広さによっていくつかの種類があります。ほほ骨に沿ってこめかみの辺りまで広がるものや、こめかみの付近だけに出るもの、その他には額にもシミが出るものもあります。色々と種類はあるものの、これらはすべて肝斑の一種です。 シミというと「ここにシミがある」という具合にはっきりと輪郭が分かる場合も多いのですが、肝斑は全体的にモヤっと広がるように出てくる場合が多く、最初のうちは肝斑が出てきていることに気づかない方も多くおられます。
顔に肝斑が現れる原因については、実はあまり分かっていません。40歳を超えると加齢で肝斑が出やすくなるということもありますが、それは他のシミと同じです。妊娠やピル(経口避妊薬)の影響によって現れることもあるため、女性ホルモンの働きとも深い関わりがあるとされています。エステで顔のマッサージを受けている方は多いと思いますが、物理的な刺激が過度になると肝斑の原因になるとも言われています。
このように、分かったようで分からない存在である肝斑ですが、医学的にはこれを治療する方法があります。当院でもYAGレーザーという治療機器を使ってレーザートーニングという治療を行っています。まず大切なのは、ご自身の顔にあるシミが肝斑なのかどうかという意識を持つことです。というのも、受診に訪れる多くの方がご自身に肝斑が出ているという意識をお持ちではなく、シミが多くなってきたことが気になるという入り口から肝斑のことを知るというケースが多いように感じます。 シミとの違いが分かりにくいのですが、周囲の人に「顔をどこかにぶつけた?」というようにアザに見えたり、「体調悪い?」といったように顔色が悪いと言われた方が、診察をすると肝斑だったという事例が多いため、そのような心当たりがある方は肝斑を疑ってみてください。 先ほども述べましたが、肝斑は医療の力で改善することができます。顔の印象が明るくなった、メイクの乗りが良くなったというお声をいただくことが多いので、悩みを抱えたままでいるよりも具体的な一歩を踏み出すことを強くオススメします。