陥没乳頭は医療で治せます
人に相談しにくいデリケートな部分の問題だけに、医療機関に相談するのもためらいがちなのが陥没乳頭のお悩みです。異性からの目を気にする方が多いのは当然だと思いますが、それと同じように同性からの目を気にする方も多くおられます。そうなると誰に相談して良いのか分からなくなってしまうので、気になって仕方ないのに悩みを抱えたままになってしまいがちです。 そんな方に、ぜひ知っていただきたいお話をまとめました。
まず、大前提としてお伝えしたいのが、「陥没乳頭は治療できる」という事実です。治らないものではなく、医療の力を使えば解決することができる問題であるということです。「医者に行っても治るとは限らない」と思い込んで悩みを抱えたままになっている人が実に多く、それらの方々には「治せるものである」ことを知っていただきたいと思います。 では、具体的にはどうやって陥没乳頭の治療は行われるのでしょうか。
陥没乳頭は、簡単な切開手術で治療するのが一般的な方法です。陥没乳頭というのは乳頭が中に埋もれているだけで、存在しないわけではないからです。そこで、乳首の一部を切開して中に埋もれている乳頭を外に出し、その状態で縫合することで定着させます。素人考えで聞いていても、それで解決することが分かるほどとてもシンプルな手術です。 この手術はすべての工程を含めて、おおむね1時間程度で終わります。もちろん入院の必要はなく、患部を濡らさないように気を付ければ当日からシャワーを浴びても大丈夫です。 こんなに簡単なことであれば悩むよりさっさと治療してしまった方が良いというのは口で言うのは簡単ですが、それがなかなかそうはいかないのが陥没乳頭のデリケートな部分なのでしょう。
陥没乳頭を治療した患者さんのほとんどは、「こんなことならもっと早く治しておけば良かった」という感想を残していかれます。たった1時間程度の手術で長年の悩みが解決するのですから、この感想はもっともだと思います。 しかし、それがなかなかできない。そこにはやはり、女性特有の問題だけに精神的なハードルが立ちはだかってしまうのでしょう。そのあたりは当院でも強く認識しており、初めての問い合わせや来院の段階では丁寧にカウンセリングをするようにしています。デリケートな問題だけに優しく心に寄り添う必要があり、それによって患者さんがハードルを越えることができるようになるからです。 今現在、陥没乳頭でお悩みの方のすべてが「こんなことならもっと早く・・・」と思えるようになればいいな、と素直に思います。